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■【コラム】シックスシグマ/リーンシックスシグマの最新トレンド■国際規格ISO/TS16949認証取得にシックスシグマを活用

【コラム】シックスシグマ/リーンシックスシグマの最新トレンド

最近、製造業のお客様、とりわけ自動車関連企業の方から「国際規格ISO/TS16949認証取得にシックスシグマ/リーンシックスシグマを役立てたいのだが・・・」というお問い合わせを数多くいただくようになりました。そこで今回は、このテーマについて解説します。

ISO/TS16949認証制度にも適合できるシックスシグマ

ISOが2002年に制定した国際的な品質マネジメントシステムISO/TS16949では、部品・材料を自動車メーカーが求める契約項目どおりに納入することが要求事項としてサプライヤー側に求められます。従来のISO9000などの品質国際規格と同様に、顧客の厳しい要求に応えるための社内マネジメントには、シックスシグマ/リーンシックスシグマのような“マネジメント・プラットフォーム”※注を活用することが非常に効果的です。

シックスシグマで使う各ツールは国際標準対応

シックスシグマ・プロジェクトで活用されるMSA(測定システムの検証)、FMEA(故障モード影響解析)、SPC(統計的工程管理)※注などは、ISO/TS16949では「コアツール」として社内業務分析に使うことが規定されています。つまりこの規格の認証を得るためには、こうしたコアツールを使いこなして顧客の求める結果(データ)を出せるようにならなくてはなりません。これらのコアツールは、それぞれを個別に使うだけでは不十分であり、状況に応じて使い分け、組み合わせて活用することで、本来の効力を発揮します。シックスシグマ/リーンシックスシグマでは、プロジェクトの実践を通じて、これらのコアツールの使い方を習得します。

シックスシグマ・ウェイをマネジメントに活かす

すでにシックスシグマに取り組んできた企業にとっては、このようなISO/TS認証取得の機会にプロジェクト活動をマネジメント・プラットフォームとして根付かせていただきたいと考えます。品質要求の高い顧客向けだけに規格を適用するのではなく、会社全体の実力を底上げするための活動設計を行いましょう。そうすることによって、企業に根ざしたシックスシグマの「ウェイ(行動規範)」化が促進され、より強い経営体質を生み出すことができます。

[*注]

  • マネジメント・プラットフォームマネジメントのための仕組み。シックスシグマでは、課題解決活動(課題設定からプロジェクトの実施)を通じリーダー育成を行い、活動の方法論が組織にとっての共通言語として機能し、企業内に定着(=自社化)することを意図している。
  • MSA:Measurement System Analysis 測定システムの検証測定システムの変動要因と変動量がどのくらいあるのかを特定し、対象となる製品や工程に適しているのかどうかを判断するために行う検証
  • FMEA:Failure Mode Effect Analysis 故障モード影響解析製品や製造工程で潜在的に発生する可能性のある故障を予測し、予防策を検討する手法
  • SPC:Statistical Process Control 統計的工程管理製造工程(プロセス)を統計的手法を用いて管理すること